いつつばぶろぐ

どうでもいいことを, いかにややこしく書くか

ふぁぼがいいね!になった日 ①

おわかりとは思うが,要はツイッターのアレの話である. 

書いた後改めて自ら読んでみると冗長ですこぶるわかりにくいので, まず論文ふうに目次を書くこととする.

 

第1回

1.1  変化の内容(はじめに)

1.2  周囲の意見とTwitter社の言い分

1.3  変化に伴う影響

 1.3.1  星マークとハートマーク

 1.3.2  ふぁぼといいね

1.4  なぜふぁぼをいいねに変更したのか?

1.5  次回予告

 

(以下, 予定)

第2回

2.1  そもそも, ふぁぼとは

 2.1.1  ふぁぼの歴史

 2.1.2  ふぁぼの分類

 2.1.3  ツイッターにおけるふぁぼという文化

2.2  ふぁぼが星であるという意味

   2.2.1  図形的考察

   2.2.2  お気に入りとは

2.3  いいねがハートであるという意味

   2.3.1  図形的考察

   2.3.2  愛とは

 

第3回

3.1  ツイッターランドのアイデンティティ

 3.1.1  facebookとの差別化

 3.1.2  他SNSについて

3.2  いいねとふぁぼ, どちらが良いのか

 3.2.1  いいねがふぁぼに劣っている点

 3.2.2  いいねがふぁぼに勝っている点

3.3  ツイッターランドのこれから(おわりに)

 

ツイッターのオタクとしても 水を得た魚のように今までに輪をかけた長い長い論説になりますが, 良ければおつきあいください. 

 

 

1.1 変化の内容

 

昨晩から今朝にかけてタイムラインはこの話題やネタツイでもちきりで, トレンドにも瞬く間に入り, 全Twitterユーザに大きな波紋を呼んだ. つまり「お気に入り/ふぁぼ(☆ボタン)の廃止」及び「いいね(♡ボタン)の導入」である. 一言で言えば「ふぁぼがハートのいいね!に変わってしまった」のだ. 

僕自身の端末(iPhone5s)のTwitter公式クライアント(Twitter for iPhone)ではちょうど今朝からいいね!のハートボタンが実装されたが, やはり一見したユーザインターフェース(以下, UI)と使用に基づく違和感が未だぬぐえない. PC用TwitterクライアントであるTweetdeckは, Iain Dodsworth氏からTwitter社が買収したため(2011年5月)現在Twitterの公式サードパーティ・クライアントとなっており, そのためこのTweetdeckにも同時にいいね!ボタンが実装された. (Tweetdeckの詳細については今やもうライトユーザの方々にとってもお馴染みであろうから, もう省略する)「お気に入り」から「いいね」への変化は ツイートディテールおよびNotificationタブ(または通知欄)でも同様で, 「2いいね」「15いいね」「◯◯さんに いいね されました」のように全体的に表記が変更された. う〜ん. ちなみに非公式クライアントではこの変化は実装されていない. 非公式クライアントの仕様変更権限はクライアント開発者にあるし,後述もするがユーザの反応を見るに批判的意見がかなりの割合を占めるため,  実装はとうぶん先だと思われる. というか実装しないで欲しいけどなあ.

(註・いいね未実装確認クライアントは iOS:Tweetbot3, feather for iOS, 夜狐八重奏 NightFoxDuo+, Hel1um Pro on iOS Macintosh:YoruFukurou のみ. 他はよく知りません.)

(追記・feather for iOSはver3.0.1からそのアップデートに伴い, クライアント内でふぁぼの星マークかいいねのハートマークをユーザ側が任意で選択できるようになった. ユーザ側に判断を委ねるというのはある意味最高のソリューションかもしれない. やっぱりfeatherはサイコーだぜ. )

 

ちなみに昔一時期, ふぁぼがハートになったユーザもいた. しかし(先日実装されたTwitter内アンケート機能と同様,)おそらく一部のユーザだけの試験的実装だったのだろう. ハートになったあと, 次のアップデートで星に戻ったユーザもいた. しかし今回はほぼ全てのユーザにハートが与えられた. ふぁぼがハートになることの影響が表にようやく出てきた日とも言える.

 

 

1.2  周囲の意見とTwitter社の言い分

 

さて事件(?)の概要はこのあたりにして.

このふぁぼの消失(暴走Pの曲みたいですね. まだ活動してんのかな)はあっという間に非常に大きな話題となり, 賛否両論含む実に様々な意見をツイッターランドにもたらすこととなった. まずはこの色々な意見を大まかにまとめるところからスタートする.

(僕がTLで見た限りで申し訳ないが)周りの反応で一番多いのは, 「違和感が凄い」「なんか慣れない」「そもそもふぁぼじゃない」「ハートだからなんか微妙に押しづらい」「そもそもハートボタンはちょっとキモい」「いいねって Facebookかお前」「こんなのTwitterじゃないわ」のような, まあ多様な否定意見である. 例のごとくまとめブログの類にも「【悲報】ふぁぼがハートにwww」とか何とかある. 【朗報】じゃないあたり否定意見なんですね.

一方, 肯定意見も存在する. そもそも「いいね」を導入したTwitter社は肯定側の立場にいる(そりゃそう). Twitter社の言い分を聞いてみると, 「新しくなった"お気に入りのハート"は 喜びや親しみ, ありがとうの気持ち, 笑い,Yesなど, さまざまな感情を表します. (略)」とある.  (gmailより)なるほど. いや星でもええやんと. そもそもお気に入りのハートって何だ. 

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さらにツイッターの星印ふぁぼがいいね(ハート)に変わるよ! : ギズモード・ジャパンによれば,「スターマークのふぁぼは 特に初心者に誤解されやすかった. さらに, いいねと思うもの全てがお気に入りとは限らない. 確かに,スターよりもハートのほうがよりポジティブな気持ちを伝えられる」とある. 誤解て. いろいろ突っ込みたくなるが,後でにします.

否定意見と肯定意見を比べれば, ユーザサイドからは圧倒的に否定意見が多い. 先日実装されたアンケート機能(そういえばこの機能はあんまり否定意見を聞かないですね, 当たりだったのかな)をここぞとばかりに利用した人もいたが, それを見ても「ふぁぼの方がいい」に票が集まる. 変化というか 昔からの風習が改革されることを嫌ってきた 日本人の血というか民族性による否定意見かと思いきや, 諸外国でもこの導入には反対意見が多いそうだ.

例をあげるが, にある外国の反応によれば, 「この際, ハート以外にもふぁぼに準ずるものを考えてみようぜ!あっ!ビールボタンとかテンション上がるくね?」といった, ポジティブな否定意見もある. 

 

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Japaneseでいうsushiボタンですね. sushi is happiness.

 

 

1.3.1  星マークとハートマーク

 

さて, まずは単純に「ふぁぼがハートになってしまうとどういう影響が出るか」を考えたい. 

この「いいね!」の導入にともない, 「ふぁぼ」または「お気に入り」という基本概念及びそれを表す☆マークの意味の消失が起こる. もっと大げさに言えばツイッターランド上のすべての「星」と「☆」が「愛」と「♡」に置換されてしまう. 具体例を述べれば 星新一氏は愛新一になるし, 星野監督は愛野監督になる. 学祭に引っ張りだこの超人気芸人ゴー☆ジャスもあやうく「ゴー♡ジャス」に改名されそうになり必死の弁解をしていたし, つのだ☆ひろはつのだ♡ひろというオネエのような名前になる. 遊☆戯☆王は遊♡戯♡王になりこれはおしゃれ魔女ラブ&ベリーが出てきそうだ. タッチのテーマソングの歌詞も「そこから何も聞けなくなるの 愛屑ロンリネス」となり愛をうっかり砕いてしまう. 中原杏きらりん☆レボリューションはきらりん♡レボリューションになり, これはまあ あんまり変わらない. 惜しむらくは流星群があるたびに誰かが必ずする「流星群が見えなくても 俺がお前にふぁぼで流れ星を見せてやるぜ…」みたいなイケメン・ツイートで, これももう意味をなさなくなるのである.

 

 

1.3.2  ふぁぼといいね

 

星と愛という記号的な話をせずとも, 単に「お気に入り favorite」が喪失されたのは大きい. 「いいね!」は英語圏ではLikeであるそうだ. 日本のTwitter文化圏では「favorite」の頭をとってお気に入りのことを「ふぁぼ」, お気に入りに登録することを「ふぁぼる」と呼ぶスラングが存在するが,このせっかくのスラングももう使えない. このふぁぼという語はあまりに浸透しており,「ふぁぼれよ」というアルファツイッタラーの決まり文句に始まり, 「遡りふぁぼ」「ふぁぼ爆」「ふぁぼ界隈」「ふぁぼ規制」, Twitterの外部サービスであるfavstarだって, favlogだって, ふぁぼるっくだって, ふぁぼかうんたーだってその名を「favorite」に由来している. これらのTwitterに付随する様々のサービスもその拠り所を失うことになるのだ.

(註2・favstarはTopツイート及び5位以降のツイートの取得を有料版に限定しているため使い勝手がたいへん悪くなった. 代替としてaclogをお勧めする. ふぁぼかうんたーも現在そのサービスを停止していると思われる. 長いこと見てないし)

のちのちfavstarはLikestarに, ふぁぼかうんたーは らいくかうんたー又はいいねかうんたーになってしまうのか?遡りふぁぼは遡りラブ, ふぁぼ爆は愛のバクダンだろうか.(B'zを彷彿とさせる)そして, 「ふぁぼれよ」は何と言えばよいのか?なお「ふぁぼれよ」に代わる新しい言い回しに関しては,「愛せよ」「ラブれよ」というハートマークにちなんだもの, 「愛してくれよ」というブルースめいたもの, 「いいねしろよ」というFacebookハラスメント(顔ハラかな?)みたいなもの, 「心臓を捧げよ」というどこかで聞いたことのある文言 などが氾濫し, まだ確定していない.

 

 

1.4  なぜふぁぼをいいねに変更したのか?

 

ではなぜ ここまで広く浸透したふぁぼをわざわざハートのいいね!に変えてしまったのだろうか?

前述したが, Twitter社の意見としては

・スターのお気に入りマークは誤解されやすい

・いいねと思うものが全てお気に入りとは限らない

・ハートの方がスターよりもポジティブな気持ちを伝えられる

この3点らしい.

1つめの誤解からしてまずよくわからない. いったい何と誤解するのか?スターマークが「お気に入り」と定義されることは,favoriteの歴史からも明らかだ. ツイッター初心者はお気に入りのスターマークを見て「あら, 一番星よ 素敵ね」とか「このスターマークを押すと無敵状態になれるのかな」とか「購入ボタンかもしれない 押すのやめとこう」とか思うとでも考えているのか. 

「いいね」と「お気に入り」の集合関係についても疑問が残る. 「いいね」と思ったけど「お気に入り」じゃないものって何だろう. 「いいね, いいっちゃいいけど 別に気に入ってはないよ」「まあ,いいんじゃない?フン」みたいなことだろうか. そんな絶妙な機微くらい, 深淵で多義的なふぁぼの世界にはすべてが内包されているのだ. この多義性は, ハートマークのポジティブさについても同様に疑問の種となる.

 

 

1.5 次回予告

 

今まで Twitterがそのサービスを開始してから, 足掛け約8年(だったかな?)「ツイートをお気に入りに登録する」というアクションは存在していた. いわば宇宙とビックバンにおける陽子のようなものである. 宇宙はよくわからんけど. 

となると少し, ふぁぼの歴史と概観, 及び分類についても考えてみたいところである. 

 

しかしながらこのあたりで記事は4,000字を超えはじめ, 僕の駄文に付き合ってくれている方にもそろそろ申し訳ないし, 僕も疲れたので, 一旦の区切りを置きたい.

次回は「ふぁぼの歴史及び分類」からスタートし, さらにその多義性や記号的, 語感的側面にわたって論を展開していきます. もう少しお付き合いください.

それでは休み時間とします.

 

(②につづく)

 

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