いつつばぶろぐ

どうでもいいことを, いかにややこしく書くか

イタリア旅行記 第1日目(3月1日・火)

3月1日から9日までの9日間, ちょっとイタリアに行ってきました.

 

 

せっかく海外に旅行してきたことだし, まあめったにこんな濃密で新鮮な旅行もしないでしょうし, どうせならどこかのインターネット・メディアに思い出を記録しておきたいというものです. だいたい一般的にはこういった旅行の思い出というのはFacebookに写真と一緒に書き連ねて100くらいいいね!を賜るのが普通かもしれませんが, 今回はブログという非実名媒体に落とし込んでみたいと思います.

というのもFacebookには少々 分量的にも書き切れないような気がしたからです. 今回の9日間の旅行はそれこそ出発のため福岡空港から関空に行く段階から, 旅程を全て終えて家に帰って寝るその瞬間まで非常に濃密なものでした. その全てを(覚えているかぎり)細かく, 自分の思ったこと感じたことを含めて書き殴ってみようと思います. 便宜上1日ごとにわけて書きますが, 最初の2日と最後の2日は飛行機の中で過ごしたので日付感覚がよくわかりません. これも国境を越える旅の不思議なところです. また, 実名を用いるFacebookではない場所に書くのですから基本的にサークルの個人が特定できないようにはするつもりです. 

 

帰りの飛行機あたりで, この旅行のいろいろを忘れないうちに帰国したらすぐブログを書き始めようと思っていたのですが, 何やかんやでけっこう遅くなってしまいました. 忘れてないといいんですけど. 

 

ちなみにまとめのような意味合いを込めて執筆した記事がFacebookのどこかのアカウントに上げてあるので, 広大なネットの海から見つけ出して, ぜひ読んでみてください. 

 

(註1・私事ですが, 僕の通っていた高校の地理の先生は, 長期休暇のたびにどこかしらに旅行に出かけ, 新学期にその体験をこと細かに綴った旅行記を皆に配布してくれました. ホームルームで配られ, いつもB5用紙詰めで40枚を超えるその旅行記プリントを毎朝楽しみに読んでいたことを今でも覚えています. あの先生の, 文字だけで異国の情景を想像させる感性豊かで面白おかしい文章力は今でも尊敬しています. その先生を見倣って, 今回の旅行記ブログには写真を一切添付せず, 文章だけにしておこうと思います. 各地の名所の写真は検索すれば出てくるでしょうし, サークルの団員たちのFacebookにある程度上がっているでしょうから. )

 

前置きは以上です. 前置きだったのでここまでは別に読まなくても構いません.

 

 

イタリア旅行は3月1日の夕方, 福岡空港から集合場所である関西国際空港にフライトするところから始まりました. 今回のイタリア旅行の大まかな目的だけ先に言っておくと「イタリアで歌う」ということです. これだけだとまあ何のこっちゃわからないかもしれませんが, 端的に言えば僕の所属している混声合唱サークルが, イタリアの合唱団とジョイントコンサート 及びバチカン市国サン・ピエトロ大聖堂でのミサで献歌を担当する, という行事だったわけです. スケールがすごすぎて最初は混乱しましたが, 出発の一週間前くらいに「あ, 来週は海外で歌うんか」というおぼろげな実感がようやく湧いてきたのを覚えています.

 

海外旅行というのは例えば佐賀大学に遊びにいったり大分の温泉旅館に行ったり制服ディズニーに行ったりとかいうのとはちょっと違ったものです. 一番大きな違いはパスポートがいるということでしょう. パスポートを取るのもけっこうバタバタしたんですがそんなことまで書いているとさすがに話が逸れるし正直細かく覚えていないので割愛します. ともかく何が言いたいかというと, 9日間の海外旅行はまず, 準備が鬼のように大変でした. とりあえず何はなくとも6泊くらいはするわけですから服がたくさんいります. 多少は同じのを着回せるとはいえ, 現地で洗濯をするほどの余裕は無いし...極力持っていく服を減らそうとズボンは3着しか持っていきませんでした. でも合宿とは違ってタオルを持っていかなくていいというのはありがたかったですね. 

 

それに加えてこまごましたものもたくさん必要でした. まず必要だったのは電気関係, イタリアなどの海外はそもそもコンセントの形からして日本と異なるそうで, アダプタやら変圧器やらを揃えていかなくてはスマホを充電することすらできないとのことでした. さらにもちろん日本の携帯回線は使用不可能だし, 海外の国際携帯回線を使ってしまうと想像もしたくないくらいの料金が請求されますから, Wi-Fiもレンタルしていくと便利とのことでした. 

 

さらにさらにもちろん日本円は使えないのであらかじめユーロという欧州の通貨を手に入れていかなくてはいけません. どっかで換金しました. お札の大きさが金額によってけっこう違うのは気持ち悪かったです.

 

また, 目的が合唱ですからステージ用の衣装やら楽譜やら靴やらも必要です. このへんが普通の旅行とは違うイレギュラな部分でした. どうやら海外旅行では, ロストバゲージとかいう 飛行機移動の途中にスーツケースが紛失されるというドイヒーなことがしばしば起こるようで, 万が一の可能性を考えて, ステージで必要な服と楽譜は機内持ち込み手荷物に入れておけ, とのお達しが出ていました. 

 

この「機内持ち込み手荷物」というのがどうにもクセモノで, まず機内持ち込みだから大きさに制限があります. しかし機内にどうしても"持ち込まなくてはいけないもの"というのが存在します. それは例えばパスポートや財布, スマホやその充電器などの貴重品であったり, 先述の楽譜と衣装であったり, 機内で便利なアイマスクやらスリッパやら安眠君とかいうヘンな枕やら羽織る上着であったり(いざ乗ってみると思ったより機内で色々使うことはなく, これらの荷物は余計だったのですが), 100mlまでの液体物であったりです. これらを全部持ち込もうとしたので, バッグのサイズと内容物の量との地道な闘いを強いられました. あれを詰めたりこれを出したり———思い返せばここが準備で一番つらかったです. 

 

 

ほぼ初めてに近い海外旅行ということで, 日本が恋しくならないかな?と思って何かジャパニーズなものを持っていこうかしらとも考えました. その結果僕が持っていったものは「日本語の合唱曲の楽譜」です. ここはじやらヒスイやら安里屋ユンタやらトトロやら...結局時間が無くてあまり見ませんでしたが.

他の団員たちはペットボトルのお茶やらカップヌードルやら, 折り紙やら和服やらを持っていったようです. 

 

(註2・当然ですが合唱がメインですのでイタリアで歌う歌の練習もしました. これも準備と同じくらいなかなかに大変でしたが, まあそれも今となっては良い思い出です.)

 

 

さてまだ出発もしていませんね. そろそろ福岡空港を発ちたいと思います.

 

福岡空港から関西国際空港まではピーチ航空というLCC(なんか安いやつ)を使いました. ピンク色である以外にこれといった桃要素のない会社です. うまいこと予約すると新幹線とかよりだいぶ安く済むそうですね. 不思議な時代になったものです.

福岡空港でわちゃわちゃと荷物を預けたりチケットを発券したりしていざ機内に乗り込んだときの第一印象は「あれ案外快適そうだな」というものでした. 格安航空格安航空と言われているピーチですから, いったいどんな粗雑な飛行機がくるのか, そもそもちゃんと飛ぶのかと少々ビビっていましたが, シートはフカフカ, 油断すると一瞬で眠りに落ちてしまいそうなもので, こんなよさげなイスでこの値段!?ニトリか!?と思いました.

 

 

福岡空港から関空までは, まあ距離を考えれば当たり前なのですが割とあっというまで, とくに寝たり音楽を聴いたりするヒマもなく, 座席のシートポケットに入っている飲み物のメニューやら機内販売の冊子やらを物色していたらいつのまにか着陸準備のシートベルト・サインが点灯していました. しかしピーチ航空の飲食物メニューは面白いですね. サーモンとオリーブのオシャレなおつまみとか沖縄名物の角煮のなんちゃらとかたこ焼きとか, 飛行機の中で角煮なんか食ってどうすんだと思いませんか?飲み物ももちろん有料, それもけっこう高くて缶ビールが400円とかでしたね. 缶ビールを見てちょっとムムッとなりましたが合唱も控えているしさすがに福岡から関空に行く程度でビールなんか飲んでいては先が思いやられるので飲みませんでした. 他はミニッツメイドのりんごジュースとか, 和歌山みかんジュースとか. 格安航空はどうやらこういうサービス系統でお金を徴収しているっぽいですね. 隣の席のおじさんはその格安航空のワナにまんまとハマって200円のホットコーヒーを買っていました. そのあとビジネス系の本を読んでいたところを見るに, きっとこのコーヒーは未来の自分への投資だと考えていたのかもしれません. 

 ちなみに, 本当にたまたま飛行機に乗ったこの3月1日はピーチ航空就航4周年の記念日であったそうで, 飛行機を降りるときにピーチ航空オリジナルストラップをもらえました. ピーチの機体をかたどったもので, ミーハーなのでもらってすぐに持ち込み手荷物にくくりつけるなどしました. ピーチ航空のこれからますますの発展を祈り, 記念品をもらったので一応媚を売っておきます. 

 

さてあっという間に関空に着くと, 福岡から離れた感覚ですでにドキドキでした. 大阪はやはり福岡とはちょっと空気が違います. 言ってしまえばとんこつの香りがしないのです. 大げさかもしれませんが, 福岡とんこつラーメン文化圏で生まれ育った僕にはなんとも落ち着かないような気がしました. ピーチ航空は格安航空ですから, 関空の中でもどこだかよくわからない僻地に着陸します. そこからバスやら徒歩やらで関空の中を闊歩しないとメインターミナルには行けないあたり, なんだか伊都キャンパスに通う九大生の様子を彷彿とさせるものでした. 関空はさすがの広さで, いまどこにいるんだかよくわからず, たぶん一人で行ってたらあっというまに迷子, 関西の地で永遠に眠ることになっていたかもしれません. 幸い同じ便に乗っていたサークル民がわりといたので, そのみんなにくっついて事なきを得ました.

 

関空に着き, さてもうすぐ日本を離れようというときになってやはり頭に浮かぶのは「しばらく日本にいないんだから, 日本っぽいものを食べておこう」ということでしょう. 人間生きているかぎり 食からは逃れられないのです. しかも正直大阪に来たこともほとんどありませんでしたから, やっぱりここは名物の粉もんが食べたくなるというものです. そこで我々は王道であるたこ焼きを食べにいきました. 関空をウロウロしているとナントカ横町(名前忘れた)という いかにもたこ焼きがありそうなゾーンがあったので, そこで遅めの夕食ということにしました. 空港内とはいえ本場?のたこ焼きはやっぱり美味しかったような気がします. あとついでに明石焼きというものも食べたのですがあれは実に不思議な食べ物ですね. あまりにもヤワヤワすぎるためにお箸でつかむのが非常にむずかしく途中ですぐ崩れてしまううえ, それをだしにつけてもう1回つかんで食べなくてはいけません. 明石焼きを完全な状態で食べることは不可能なのでは?それとも, 福岡の人がラーメンをバリカタで食べるように, 名古屋の人が手羽先を綺麗に食べられるように, 大阪の人は明石焼きを崩さずに食べられるのでしょうか.

 

たこ焼き(と明石焼き)を堪能した我々は余勢を駆ってアイスクリームを食べにいきました. といってもウロウロしていたらアイスクリーム屋があったというだけのことです. それも(ほぼ)(たぶん)沖縄にしかないブルーシールアイスクリームのお店です. 珍しかったし美味しそうだったので行っちゃいました. ブルーシールは沖縄のアイス屋さんということもあってフレーバーがけっこうオキナワンでした. サトウキビとシークヮーサーといういかにも沖縄な組み合わせ, とっても美味しかったです. 途中で「関西に来てなぜ沖縄のアイスを食べているのか?」との考えが頭をよぎりましたが, 甘くて美味しいものの前にはそんなことどうでもよかったかもしれませんね. 


(註3・惜しむらくはこのブルーシールアイスクリーム関西国際空港店はもうすぐ閉店してしまうそうです. )

余談ですがその横町の近くにポケモンセンターがありました. ピカチュウがかわいかったです.

 

 

さてふだん意識しない割にはここぞとばかりに日本っぽいものをバリバリ食べているうちに, 夜も21時を過ぎ, ここでサークルとしての集合でした. 大学の外でサークルの仲間とワイワイするというのはなんとも新鮮で, まだ関空から出発してもいないのに終始修学旅行のような気分でずっとハイテンション, 日本から出てないのにはしゃぎまくっていましたね. 何を見ても面白く楽しく, まあ修学旅行を体験したことのある人ならなんとなくこのキモチは伝わることでしょう.

 

 

関空に集合したあとはエミレーツ航空でドバイまで11時間のフライトです. 関空の国際線出発口はバタバタで, ツアーの添乗員さんからeチケットとかいうよくわからない紙片の入った重要そうな封筒をわたされたり, 燃油サーチャージの余りとかいうよくわからない名目で突然4,000円のお小遣いをもらったり(今から海外に行くのに日本円が増えても...と思ったりしました), エミレーツ航空のカッコイイ航空券に喜んだり, スーツケースを預けるときに20kgを超えそうになってヒヤヒヤしたり, 手荷物検査でベルトを外さなきゃいけないとか書いてあったせいであわててみんなでカチャカチャするハメになったりと, やたら慌てまくりましたが, 紆余曲折を経てようやくターミナルの内側に潜入することに成功しました. その先にある手荷物検査口の向こう側は, 突然グッチやらエルメスやらティファニーやらの高級ブランドが建ち並ぶ謎区画で, 一気に???となりました. 今から飛行機に乗るのに高級腕時計やらブランドのコートやら買う人がいるのか?もっと不思議だったのは免税店らしきところに炊飯器コーナーがあったことです. 海外旅行にいく直前に「あっ, 炊飯器を買うのを忘れてたぞ, いかんいかん」などと炊飯器を購入する人がいるのでしょうか?ここで購入したものはもう機内に持ち込まなくてはいけませんから, その人は飛行機の中に炊飯器を持って乗ることになります. 変な目で見られそうですね.

ここでは売店で, ご存じ伊藤園の「天然ミネラル麦茶」を購入しました. やっぱり外国には麦茶はないでしょうし, ましてや笑福亭鶴瓶の顔が写されたペットボトルなど存在しないでしょう. 日本が懐かしくなったときはこの麦茶を飲んで, 笑福亭鶴瓶のえびす顔でも眺めて遠き故郷へ思いを馳せようとした次第です.( 普通に喉が渇いただけとも言います.)

僕が日本から持っていった唯一の日本食はこの天然ミネラル麦茶だったわけです.

 

手荷物検査口から出発口に行くだけなのに, なんと関空にはモノレールが併設されてしました. なんというハイテクノロジー!さすがにやりすぎでは?モノレールなんてふだん乗らないので緊張しました. こんな状態で飛行機なんか乗れるのでしょうか.

 

ちょっと細かい順番を忘れましたが関空では出国手続きもしました. 日本人が日本から出国するぶんにはたいしたことはないだろうとちょっと高をくくっていましたが, 案外窓口の人の愛想が悪くちょっとビビりました. パスポートを出すのでわたわたしたからでしょうか. 海外に行くときには出国手続きの人の愛想の悪さに注意した方がいいかもしれません. しかしこのときはまだ日本語が通じていたのでマシと言えるでしょう, と今は思います.

 

緊張しながら出発口でワイワイしているといよいよ出発です. 11時間という普通の睡眠時間よりも長いフライト, 果たして耐えられるのか?寝ても寝てもヒマがつぶせないのではないか?そもそも寝付けるのか?iPhoneに入っている合唱曲を全部聴いてもまだ足りないのではないか?退屈すぎて機内でひからびてしまうのではないか?機内食とかいうよくわからん食事でイタリアに着く前にいきなりお腹を壊したりしないか?しばらく使えないであろう日本の携帯回線からひととおり「さよなら日本!」という旨のツイートを送信し, 機内で機内モードにしたあとは(いつも試験勉強の時スマホを使わないようにするためくらいにしか機内モードを使わないので, 本来の使い道をされて機内モードも喜んでいたことでしょう. )11時間という長さにヘンに緊張してわけのわからない心配ばかりしていました. 実際はそんなことはなく, むしろ11時間じゃ足りないくらいドバイ行きエミレーツの機内はメチャクチャ充実した楽しいものだったのですが, 飛行機が23:35発だったということもあり, 飛行機が日本を離れて少しすると(日本時間では)日付が変わります. 1日ごとに書くという旅行記の形式から言えば, ハチャメチャな機内の様子は第2日目に書くべきというものでしょう.

 

 

というわけで, 旅行記の第1日目はこのあたりにしておきます. 日本を離れただけで7,000字くらいになってしまいました. どうなることやら.

 

(第2日目につづく)