いつつばぶろぐ

どうでもいいことを, いかにややこしく書くか

神戸まで四連を聴きに行ったらスマホが壊れた話

イタリア旅行記の執筆をさぼり続けて早三ヶ月, ちょっと一旦筆を止めて違うものを書くことにします. トピックがあまりに大きすぎると筆が進まないものですね. このままイタリア旅行記は忘却の彼方にお蔵入りになるような気がします.

 

先日の6/25(土)〜6/26(日)にかけて大阪から神戸へと旅行をしてきました. それも純粋に合唱を聴くためだけの旅行です. 思えば合唱のためだけに福岡からはるばる関西地方まで遠征するようになったかと思うと, なかなか攻めたことをしたものです. 目的はおおきく分けて2つ, 大阪府合唱祭」「第65回 東西四大学合唱演奏会」(通称四連)です. 前者はまあ説明の必要もないでしょうが, 後者はというと「慶応義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団」「同志社グリークラブ」「早稲田大学グリークラブ」そして「関西学院グリークラブ」の4つの大学男声合唱団のジョイントコンサートです. 僕はワグネルやら同グリやら早グリやら関グリやらの男声合唱団が大好きで, とくに同グリは僕が1回生の頃にジョイントコンサートでご一緒した縁だし指揮が大ファンの伊東恵司先生だし, 関グリは先日福岡公演を聴きに行って感動したし, とまあいいことづくしの垂涎のコンサートであるわけです. 開催が兵庫という福岡からはちょっと遠い地にあるのですが交通の発達した現代日本でその程度の距離!合唱愛に負けるはずもなく, 気付けば関グリのジャーマネさんを通してチケットを購入していました. 

 

 

 

 

前半の25日のメインは大阪府合唱祭です. わざわざ他県(他府か?)の合唱祭を聴きにいくというのも珍しい行為かと思われます.  大阪府合唱祭では, その開催日数と出場団数の規模の巨大さに驚いたり, なにコラと伊東恵司先生の指揮に舌鼓を打ったり, Youtuber合唱団Chor Draftの嵐めいたダンスに 合唱祭なんでもアリやんけ!とひっくり返ったり, といろいろ楽しかったです. その後は石橋商店街で買ったたこ焼きを食べつつ電車を乗り継いで———これがかなり大変で, 都会の交通網の複雑さに ただでさえ貧相な方向感覚を打ち砕かれたりしました———神戸三宮まで行き, 高校の後輩である某キモオタ君を初めとする高校仲間4人で 肉が天高く積まれたローストビーフ丼を食べました. そのあとはわざわざ神戸まで来たのに何の因果か九州料理の居酒屋になだれ込み, モツ鍋やら明太オムレツやらチキン南蛮やら どう考えても地元で見覚えのあるメニューばかりが並んでいて閉口しつつもセイクで総合優勝, 流れでそのまま深夜のエアライド大会に突入, カービィはホイすぎてホイールになったり, 速すぎて速水もこみちになるなどし, そののち最後は無限に練りをしました. ぽやしみ〜(まわりがキモオタクなので自然と語彙力が低下していき, ついには一定の構文でしか会話できなくなるオタク特有の症状を呈している様がはっきり見てとれる)

 

写真はRedRockのローストビーフ丼です.

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とまあ1日目は (だいぶはしょりましたが) こんな感じです. このときはまだスマホが生きており(後述)上記のことはだいたいTwitterに昇華させているので, since検索でもすれば閲覧することができます.

 

 

2日目の朝は神戸線高速神戸駅からスタートしました. まず高速神戸駅とかいう やたら速そうで駆逐艦しまかぜでも棲んでいそうな駅ですが, ここがどうやら神大の医学部がある「楠キャンパス」の最寄り駅であるそうです. せっかく医学部なのでついでにキャンパス見学としゃれこもうと意気込み, 楠キャンパスに向かいましたが, 期待に反してあまり何もないキャンパスで, 生協もファミマも開店しておらず(日曜日だったからかな?)ちょっとがっかりしました. 僕にできたのは, 休みの日にもかかわらずキャンパスでうごめく死んだ目をした院生と, ギターを抱えた軽音部員の方々に不審な目をされつつチェックインすることくらいでした.

 

(註1・あとから聞いた話ですが楠キャンパスは医学部医学科「だけ」のキャンパスであり, 保健学科すら別キャンパスにあるそうです. 医学部のキャンパスというのはどうしてこうも他の全学キャンパスから隔離されがちなのでしょうか. 大学病院と併設するからでしょうか. このせいで全国の医学生は他の学部の友人から疎外されたさみしい生活を送っている——かもしれません.)

 

楠キャンパスでは何もすることがなく, 予想外にヒマをもてあましてしまったので生協前の階段でボケーッとしていると, 同じサークルで四連を聴きに来ていた人から電話があり, 「元町の中華街でも行こう」と言われたので, キャンパスでボケッとしているよりは, と重い腰を上げました.

 

高速神戸駅から神戸線で元町までは2駅です. 大阪兵庫に来て感じたのは「県境をまたいだりいろいろするわりに交通費が安い」ということです. 福岡など東区から西区に行くだけで片道500円もかかるし佐賀県に行くには電車どころかお車で峠の山道をブンブン攻めないといけません. ところが大阪から兵庫へはちょっと電車を乗り継げば350円程度で行けてしまいます. 関西地方の県どうしの結びつきの強さを感じたり感じなかったりです.

 

閑話休題, 元町に到着しました. みきとPが手がけたミリオン有名ボカロ曲に「いーあるふぁんくらぶ」というのがあり, あこがれの映画俳優に大好きだの愛してるだの言うために頑張って中国語を学ぶけなげな女の子を鏡音リンとGUMIが歌ったものですが, いーあるふぁんくらぶは歌詞が「神戸 中央区元町 駅前」からスタートします. そう, その神戸中央区元町に来たわけです. ボカロ界から離れ合唱界に移ってきてから足かけ早3年, もはや最近のナブナあたりのボカロ曲は皆目わからない""ボカロおじいちゃん""になってしまった僕ですが, まだまだいーあるふぁんくらぶくらいは歌えます. あいも変わらずミーハーなので神戸中央区元町の駅前の写真を撮ったりしてしまいました. 神戸中央区元町の駅前は中華料理やと競馬センターが並列するよくわからない場所であり, 通る人の7割はおじさんという, あまり いーあるふぁんくらぶ感のない所でした. しいて言うならおじさん競馬ふぁんくらぶといったところでしょうか.

 

 

 

このときは, この「神戸中央区元町駅前」のミーハー写真が, 神戸で撮影した最後の写真になるとは誰が予想したでしょうか.

 

 

元町駅前でサークルの友人ふたりと合流したのち, 四連の開演時刻(15時)まで5時間弱ヒマがあったのでさてどうしようということになりました. 元町駅前には先述のとおりなぜか競馬センターがデンと構えていたので, よくわからないままにとりあえず競馬センターに入ってみることにしました.

人生初の競馬センターはいかにも競馬を嗜んでいますというオジサンばかりがウロウロしています. さながら人と馬と金の渦巻く沼です(おおげさ). 最近の競馬は初心者や若者や女性に門戸を開くため, だいぶオープンでカジュアルな感じになっているようで, わかりやすい解説ガイドや, 馬券の買い方やレースの見方など細かいところまで説明の行き届いたマニュアルなどを無料で配ってくれます. 

 

 

 

さて適当に競馬センターの写真を撮ってチェックインでもするか...とSwarmを開いたところ, 僕のiPhoneがいきなりホワイト・アウトし, りんごマークを提示したままウンともスンとも——電源さえ切れなくなってしまいました. 忌まわしきAppleのりんごマーク!ここからが転落人生の始まりです.

 

スマホを無くしたからスマホを無くしたってツイートしよう!と思ってスマホを使おうと思ってもスマホがないからツイートできなかったっていうツイートをしようと思ったら(以下略)」みたいな笑い話をよく聞きますが, スマホが使えないというのは想像以上に辛く, 身を切られる思いというのはこういうことを言うのだなあとひしひし感じました. 「iPhone 壊れた りんごマーク」とかで検索して対処法を探そうと思ってもそのiPhoneが壊れているわけですから何も検索できません. うーんこのジレンマ.... 幸いひとりではなかったため隣にいるサークルの後輩のスマホを強引に借りて, 強制終了やら再起動を試みたものの全く効果がありません. どうやらこの症状は「りんごループ」というちょっとかわいい名前がついているらしく——現象自体は悪魔のようなものでまったく可愛くないのですが——最悪データを全消去して復元するしか解決法はないそうです.

 

「水にありがとうなどの言葉をかけつづけると綺麗な水になる」とかいう怪しい都市伝説は有名ですが, これを実証してiPhoneに「いつもありがとう」だの「酷使ばかりしてごめんね」だの声をかけたり, 優しく撫でてご機嫌をとってみたりしてもダメ. りんごマークをペカペカ光らせるだけでちっとも反応してくれません. 常日頃から片時も手放さず持ち歩き, 何かにつけて使用していたiPhoneが急にそっぽを向くというのも哀しい話です. 飼い犬に手を噛まれたり, 大事に育ててきた年頃のムスメが 急にどこの馬のホネともわからない男と駆け落ちしたまま連絡がつかなくなったりしたときのキモチというのはこういうものなのでしょう(犬も娘もいませんが).

 

ともかくiPhoneが死んで, しかも不運なことに旅先の道中ですから, いよいよどうすることもできません. TwitterやSwarmはおろかLINEもカメラも使えないわけですから, ほんとうに何もできません. この一億総スマホ社会, 現代人がスマホを失うといかに無力であるかを痛感させられる出来事となりました.

 

不幸中の幸い, 元町でサークルの友人と合流したあとはひとり旅ではなかったので, スマホを持っている人々にくっついて回ることで, 神戸の地で消息不明になり遺灰を淀川に流されるようなことにはならずにすみました.

 

 

旅行記にもどります.

まあ気をとりなおして(ショックが大きすぎて全然とりなおせなかったのですが)せっかく成年だし競馬センターに来たし, というところで僕ら3人は競馬をしてみることにしました. しかしながら競馬などしたこともなく馬のことも「みどりのマキバオー」くらいでしか知らない我々にいきなり馬券を的中させろというのも無理な話です. とりあえずもらったマニュアルと馬の名前が列挙された新聞のようなものを眺めて適当に100円だけ馬券を購入しました. しかし競走馬の名前というのはどうしてああいうオモシロネームなのでしょうか. ヘンなところに趣向をこらすものですね. 僕らはどうせ合唱団員なんだからと音楽系の名前の馬を探しましたが一頭, ラテン語の音楽記号を冠した馬がいたのみです.

馬券ひとつをとっても単勝複勝三連単三連複馬単にボックス...よくわかりませんがたくさん買い方があるようです. よくわからないので単勝に100円だけ払ってワンチャン狙うことにしました. たとえ100円の馬券でも, うまいこといけば億万長者になって豪遊......豪遊ッ.......!か と期待がふくらみますが, 結果はあえなく敗退でした. 馬の世界は深いです.

 

 

 優しいサークルの友人たちが なんとか近くでiPhoneの修理ができないものかと僕の代わりに検索エンジンを動かしてくれ, 三宮近くのジュンク堂の4Fにクイックサポートセンターがあるのを見つけてくれました. なのでとりあえず1回そこに行ってみようということになり元町から三宮までてくてく歩いていると, さすが神戸中央区元町, 道中には中華街の出店がバンバン並んでいます. 昼前の胃袋に暴力的な肉まんや唐揚げやごま団子, コロッケ……旅行中ということもあり財布のヒモがユルユル・オブ・ユルユルになっていた我々は, 行く先々で点心を買いあさり食べ歩くブタちゃんと化してしまいました. ブヒブヒ〜〜〜!!!

 

ブタちゃん御一行は三宮へ続く狭く楽しい商店街を冷やかしたり, おみやげを物色したりしながら過ごしました. そういえば三宮〜元町は高架下(ガード下?)がやたらに発展しており多種多様な店の看板が連なっていました. そういう文化なのでしょうか.

 

 

なんだかこのへんを細かく書いてもしょうがないのでちょっと省略しますが, iPhoneのクイックサポートセンターというのはあまり親切なところではなく, けっこうな時間待たされた上に, こんな状態になるともうデータを消すしか直る道はないし, 保証期限も切れているからだいぶ値の張る修理費が必要になる, とそこそこ絶望的なことを言われました. Androidならまあだいたいの携帯ショップで修理できる上修理法もバッテリーを抜き差ししたり再起動を繰り返したりなどの古典的な方法で復活することが多いのですが, どうもiPhoneというのは便利なくせにヘンなところで融通がきかず純正のサポートセンター(そもそもこれの店舗数が少ない)でしか直せず, 多くの場合データを全消去することになるそうです. そんなオール・オア・ナッシングな......不器用なイキモノなのでしょうか. 

ともかくサポートセンターで目覚ましい復活を遂げることができないまま, コンサートの開演の時間が迫ってきたのでバタバタとお昼ごはんを食べることにしました. 

お昼ごはんは元町中華街だし まあ元町のあたりで中華料理でも食べようかなと思っていたのですが僕のポンコツiPhoneのせいでまとまった時間が取れず, たいへんに申し訳なかった. ご迷惑をおかけしました.

とりあえず目に付いた鶏肉グリルのお店(?)で唐揚げ丼をいただきました. だいたいご飯を食べるときは女子大生よろしく写真を撮ってチェックインとともにツイートをするのが恒例なので, 今回もそうしようとスマホを取り出したところあの忌まわしきりんごマーク, そういやスマホ使えないんだった……失って初めてわかるありがたみ みたいなものをしみじみ感じながら唐揚げ丼を食べました. なんだか少ししょっぱかった気がしました(というわけでもなく, 新鮮な味付けの…生姜かな?香辛料かな?あまり食べたことのないタイプの唐揚げでとてもおいしかったです. お店の名前は失念しました. チェックインしないとすぐ忘れます.)

 

お昼ごはんを食べ終わるとバタバタと演奏会場に向かいました. 四大学ジョイコンのホールは西宮北口駅からアーケードでつながっている「兵庫県立文化センター」というところです. 駅からアーケードで直接連結している時点で(これはすごいホールなんじゃないか?)という期待が膨らみます. 福岡でいうとキャナルからアーケードでヤフオクドームに行くみたいな感じです.

 兵庫県立文化センターはその期待通り立派オブ立派なホール、福岡では見たことのない大きくて綺麗な…そりゃ歴史に名を冠する大学男声合唱団が4つも集まればこんな立派なホール使うわ…

コンサート自体はそのセンターの中でも一番大きい「KOBLECO大ホール」であるのですが, そのホールに足を踏み入れた瞬間悶絶しました. あまりに大きくあまりに立派であまりに素敵, 福岡のホールではとても太刀打ちできませんが しいて言うなら アクロスとFFGを足して5をかけたようなレベルです. 2で割るなどもってのほかです. あまりにホールがすごすぎて膀胱が落ち着かず何回かトイレに行ったりもしました. そのトイレがまたえらく綺麗!やっぱりトイレの綺麗なホールは信用できますね. その点アクロスはトイレが微妙です. 別にいいけど. 

 

そうこうしているうちに四連コンサート(名称がブレブレ)がスタートです.

今回は早めにチケットを予約しS席(2,500円…大学の合唱団の定演で2,500円はさすがです. 九混の2〜3倍しますね)を取っていたのですが, それがなんと前から7,8列目の砂かぶり!わりとローベーよりのはじだったのですが, それでも団員の歌っている表情や指揮者の顔まではっきり見える贅沢な席でした. 後ろを振り返るとそこはまるでオペラ座のように席がひしめき, 5階席くらいまであるんじゃないか?あんなとこで歌ったら脳内アドレナリンでビチャビチャになるんだろうな...うらやましい......

 

もらった四連のパンフ(やたら上質な紙とオールカラー印刷の高級なパンフ)は見所も多くとても楽しい読みごたえのあるもので合唱人垂涎, 僕の大好きな伊東恵司先生のプロフィールを見てよだれをたらしたりしていました.

 

さてスタートブザーがなると4つの団の団員が指揮者を先頭にぞくぞくと入場してきます. さすが四大学合同, 人の多いこと多いこと, さすがに九混の....それでも1.5倍くらいかな?ステージが男子大学生でギッチリでした.

 

最初はやっぱりジョイコンにありがちなエール交換, 各団の団歌を歌いあいます. 団歌は学指揮が振るのですがやっぱりどの団も指揮がカッコイイ...男声合唱の学指揮はどうしてあんなにバリバリパキパキと振れるのでしょう. あれは混声にはあまりない光景ですね. 指先まで力がこもっておりワンストロークごとにメリハリを感じる僕の好きなタイプの豪快な指揮です. 個人的にはワグネルの野口さん(さわやかイケメン)の指揮が良かったです. 同グリ東さんのまるで白鳥が祈るような指揮, 早グリ小林さんの飄々とした指揮, そしてなんといっても関グリのけんとさん, あんなにふわふわした雰囲気なのにひとたび指揮を振りはじめるとかっこいいこと......メロメロです. 早稲田の校歌「都の西北」とかめっちゃ有名だし生で聴けてよかったです. ユニゾンはやっぱパワー出ますね.

 

 

さていよいよメインのステージ!まずはワグネル, ドヴォルザーク「ジプシーの歌」です. ドヴォルザークというと謝肉祭などフィル系統の作曲家だと思っていましたが, 合唱組曲もあるんですねえ. ステージに団員が揃って観客の拍手が鳴り終わらないうちに指揮者が大きくストロークをするといきなりのフォルテ!うお〜〜〜〜〜!!男声合唱〜〜〜〜!!!!勢いのある迫力をもったステージでした. あまり触れたことのなかったタイプの合唱組曲で, 新鮮な気持ちで聴くことができました. 

 

次は同グリのステージ, 曲目は三善晃作曲・男声合唱とピアノのための「三つの時刻」と「路標のうた」です.  み.....三善晃....!折しもMODOKI×CA合同公開リハで三善晃ブームになっていた頃だったのでヨダレが出ました. 三つの時刻は「時刻」と書いて「とき」と読ませるタイプのアレですね. その名の通り三つの章から成るのですが, 第三章の「松よ」は2016年度全日本合唱コンクールの課題曲M3に設定されていますね. 風のフリユウトを吹くやつです. この三善晃男声合唱をなんと伊東恵司先生の指揮で!!!!!ア〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!ウオ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!僕は伊東恵司先生の弧を描くような正確で味のある指揮が大好きでほんとうにファンでもうヤバいので, もう感動で本当にアレでした(伊東恵司先生が好きすぎてボキャ貧になる). 遙か遠くとても及びませんがときどきモノマネをしたりしています. 男子がカラオケに行くと福山雅治のモノマネをしたくなるように, 合唱人は指揮を振るとき伊東恵司先生のモノマネをしたくなるものなのかもしれません. 曲はどちらもやっぱり三善イズムが感じられる複雑な和音と緻密で飛び跳ねるようなピアノ伴奏, これを正確に歌いきるのは難しそうです. とくに「路標のうた」のほうは三善晃にありがちな(?)いわゆる「2群モノ」で, 同グリでオンステしていたのは40人もいないのに それをさらに2群に分けてしまうとは......団員ひとりひとりのポテンシャルの高さを感じました. 三善晃モノはたぶん合唱をあまり知らない人にはよくわからない曲だったという感想で終わってしまいそうですが, 合唱人にとってはヨダレがビチャビチャ出るという典型的なスルメ曲だと思います.

 

早グリのステージは鈴木輝昭の男声合唱組曲ハレー彗星独白」です. 鈴木輝昭というと組曲「地上楽園の午後」が有名ですが, それと同じ詩集から四編を取り出して男声合唱組曲に仕上げたものであるそうです. パンフレットになんと作曲者鈴木輝昭自身のコメントが寄せられており, (大物......)と思いました. 鈴木輝昭作品らしく, パワフルな歌詞をバンバン音に乗せて飛ばしてくる 熱量たっぷりのステージで, これを演奏するには指揮者も伴奏者も合唱団も相当なパワーが必要だろうな......と感じました. やっぱりこういう力を持った詩と鬼のようなピアノ伴奏が合わさると凄いものがあります. 鈴木作品もちょっとスルメみがあるような気がしますね. 

 

トリは関グリの宗教曲ステージ!現代作曲家による宗教曲のアラカルトステージだったのですが, さすが関グリ, 力強さのなかにもどこかあたたかさのあるハーモニーで, 「これが関学トーンか......」としみじみ感動しました. 本当に上手で, 耳に和音がスッと入ってきます. 終曲のフランツ・ピープル作Ave Maria(Angelus Domini)は本当に素敵なアヴェ・マリアで和音進行も心が温かくなり鳥肌がブワブワする最高の演奏でした. ぜひとも歌ってみたい. 関グリのクラブモットーである「メンタルハーモニー」という言葉よいですね. 僕らもメンハモしたいです. 

 

休憩を挟んだのち, いよいよ四大学合同Barbershopステージ!大人数合同Barberは関グリの十八番だと思いますが, これを4倍の人数でやるというんだからもうその迫力といったらありません. 大人数Barberっての一度は僕らもやってみたいです. でも大人数に合う曲合わない曲とあるだろうな〜.

題目は"A Beatles Celebration", ビートルズの名曲たちをBarbershopスタイルにアレンジしたメドレーです. もうたまらんですね. 

ソロあり, ソリあり, ギターあり, ダンスありのほんとうに贅沢な構成, 大学の壁を越えてお互いに楽しく自由に歌い合うという 青春を凝縮したかのような熱く爽快なステージ, 自分も普通に同い年なのに胸が一杯になってしまいました. 会場いっぱいにあたたかくさわやかなハーモニーが広がっていく感じ, 最高です. とくに最後のHey Judeのあたりではステージの左右からよく歌謡コンサートとかである白いモクモクのアレが流れ出てきたりし, (お金かかってるなあ)とか(このモクモクはウチの企画ステージでは出せんな)などとちょっと俗物的なことを思ったりしました.

 

なんといってもこの大人数Barberに欠かせないのは関グリ・広瀬先生の指揮ではないでしょうか!シンプルながらもアツく, 最低限の振りで全てを伝える軽さと巧妙さ, Barbershopスタイルという 普通指揮無しで行う演奏形式をあくまで崩さないために決して演奏者以上に目立つことのない(そのため広瀬先生は指揮台を使っていないのかもしれません)信念, でも最後には演奏者と一緒になってポーズを決める明確なリーダーシップ...どれをとっても, やっぱり「大人数barberのための指揮」といった風格があって素晴らしいと思います.

 

合同ステージにももちろんアンコールがあり, もちろんビートルズの曲でシメです. 演奏しながらなんと団員のみなさんがステージから客席に降りてきて  観客席の方々に手を振ったり握手をしたりなどのファンサービスをしてくださり, (なんだか宝塚みたいだな...)と感動しました(宝塚を観たことはない). どなたかはわからないですが関グリの方と握手しました.

 

これで演奏会はおしまい...かと思いきやもうひとくだり, なんと各大学ごとにアンコールをやってくれました!アンコールが全部で5曲あるわけですね. アンコールだけでもお腹いっぱいです. 特に早グリのアンコール, Eのピッチパイプが鳴ったので(もしかして)と思ったらやっぱり斎太郎節でした. 男声合唱のアンコールでEが鳴ったらほぼ斎太郎節とみて間違いないと思います. ちなみにDはライチャリでAはサンセレです. 早グリの斎太郎節は ダイナミクスにアレンジのある面白いやつで, ぜひアレを真似して強烈なデクレッシェンドをかけてみたいです. 関グリのアンコールはBのピッチパイプが鳴ったので(もしかして)と思ったらやっぱりウボイでした. 関グリのアンコールでBが鳴ったらほぼウボイとみて間違いないと思います. けんとさんの振るウボイ最高でした!!!!かっこいい!!!!!

 

これで演奏会はおしまい...かと思いきや最後にもうひとくだり, そう, ロビーコールです. 曲目はライチャリと斎太郎節, もう「男声合唱のロビーコールといえば」で古くから歌い継がれてきた定番の2曲です(サンセレは今回聴けませんでした). とくにライチャリテナーソロの入りのGをロングトーンで伸ばしまくって(この間に拍手やざわめきや写真撮影を行う)というのがもはや恒例のお家芸であり, 何とも楽しいものです.

 

この演奏会が——アンコールとロビーコールも含めて——今まで色々聴いてきた男声合唱の定演で最も!最高に!激アツなものだったので, 電車に乗るくらいまでずーっと感動と感想が脳内にぐるぐる渦巻き大変なことになっていました. このあふれ出る思いを新鮮なうちに一刻も早くTwitterに反映させようとスマホを取り出したところ(あっそういやスマホ使えないんか......)

何回目かわかりませんが非常にもどかしい思いをしました. 

 

 

ともかく最高の演奏会でした!!!!!!!!

 

 

 さてこれがメインの目的だったわけなのですが, 旅はもう少し続きます.

ここからは一緒に行動していた九混の同回生の友人と合流し, その友人の友人が所属している大阪の合唱団の練習がちょうどあるというので あつかましくも見学に押しかけさせていただきました.

 

見学させていただいたのは「合唱団ゆにぽむ」(@yunipomu)というところです. 大阪を中心に20代前半の若いメンバーを中心にコンクールやアンサンブル・コンテスト, 訪問演奏などの活動をしている 約15名ほどの合唱団です(Twitter参照).

場所が大阪の淀川区民センターだったのでまた阪急か何かをのりつぎ大阪に舞い戻ります. 電車の中ではやたら話しかけてきて阪神タイガースの話題を振ってくる, いかにも大阪のオッチャンみたいな人に出会い, 大阪を感じたりもしました.

降りたのは十三という, 県外の人には読めない系の駅です. じゅうそうと読むらしいですね. ここから少し歩いて淀川区民センターまで行きました.

 

練見というのはほぼ全く知らない人だらけの知らない合唱団にいきなり飛び込むわけですからそれはそれは緊張するものです. しかしおおよそどこに行ってもあたたかく迎えてくれるので, 合唱人の優しさを感じてしんみりします. ここ 合唱団ゆにぽむもそういうところで, はるばる福岡から来ていきなり練習に飛び込んでいたよくわからない人をほんとうに暖かく出迎えてくれました. 大感謝です. おみやげもないのに. ほんとうにありがとうございます.

僕はテナーなのでテナーに入って一緒に歌わせていただきました. テナーは練習開始時でひとりしかおらず, 僕を含めても2人, 初めて来た合唱団で初めて見た楽譜をいきなり しかもふたりで歌うというのは なかなか力が試されるものです. しかし隣で歌ってくれたSくんの力添えもあって 実に楽しく歌うことができました. ゆにぽむの和気あいあいとした練習風景と雰囲気がとても好きになりました. あと曲のセレクトがとても素敵でした.

 

練見に連れてきてくださった友人の友人と, テナーで一緒だった彼のふたりくらいとはせめてLINEでも交換しておきたいな....と勇気を出してスマホを取り出したところ,

(そういやスマホ使えんやんけ)

 歯がゆい思いをしました.

 

(註2:のちにTwitterで繋がりました. SNSの力恐るべし)

 

ともかく ゆにぽむのみなさんにはたいへんお世話になりました. 福岡にご来訪の際は 九大混声合唱団に来ていただければ, 手厚く応対いたします.

 

 

さてこのゆにぽむでの練習を途中で抜け, また電車で梅田まで戻りそこからあとは福岡への帰路につくのみです.

帰りは21時半発の夜行高速バスでした.  高速バスは時間こそかかりますが新幹線より1万円も安いという学生には非常にありがたい乗り物です(新幹線が高すぎるとも言う). 実はほとんど夜行バスに乗ったことがなかったのでドキドキワクワクでした.

バス乗り場——といっても格安なので, 駐車場のようなだだっぴろいところにバスがひしめき, 屋根があるところで客が待機するのみといういわゆるモータープールでしたが——でたまたま四連を聴きにきていた福教のテナーの友達にバッタリ会ったり, ゆにぽむの方と別れを惜しんだりしながら, いよいよバスに乗り込み神戸にサヨナラです.

 

 

惜しむらくはスマホの故障で連絡がいろいろ取れず, 友人に迷惑をかけたりフォロワーの何人かに会うことなく終わってしまったことでしょうか. それでもじゅうぶんに楽しく満足のいく2日間でした.

 

 

夜行バスに乗ってからは, スマホが使えないので特にヒマをつぶせるものがないこともあって, 基本的にグースカひたすら寝ていたので記憶がそんなにありません. なんてったって21時半に神戸を出て福岡に着くのが朝7時とかですからね. 10時間もバスに乗っていると体と顔はベタついてくるし足はむくむし首肩腰はバキバキだし....

夜行バスで移動するのは若いうちが限界かな...とは思いましたが, 意外にも高速バスの乗客はおじさんおばさんが多かったです. 団塊の世代はパワフルである.

 

5時前に山口は下関の壇ノ浦パーキングエリアで休憩があったのでそこでバスを降りると, 関門海峡と そこにかかる関門海峡大橋が朝もやのなかにそびえており, 行き交う船のライトが浮かび上がるなんともいえぬ素晴らしい光景を見ることができました. 素晴らしすぎて軽くストレッチをしただけで腰にボキボキと文句を言われました.

 

朝7時, 博多駅近くの停留所に降り立ったところで旅は終了です. 足腰が非常に痛く高速バスでの移動はかなり覚悟がいることがわかりました. 安さには代えられませんが.

博多駅から箱崎駅に戻っているとだんだん現実に帰ってきたというキモチでいっぱいになります. 自転車で馬出まで帰宅して, お風呂に入り, 大学に行き. ラボにチェックインして , またこれからしばらく現実を生きていくんだなという感慨に浸りました.

 

 

研究室にはきちんとお土産として, 神戸プリンを買っていきましたよ.

 

 

 

(追記:スマホは無事, 翌日月曜日の夕方にApple Storeで復旧してもらいました. バックアップのおかげでデータもほぼ失わずにすみました. よかったです. みんなもバックアップはこまめに取っておこうね. iCloudよりもパソコン本体に取っておくのがオススメです. )